ディンプルキーとはどんな鍵?特徴や合鍵を作成する方法を解説!
近年の建物に多く使用されているディンプルキーですが「そもそもどんな鍵なのか」「交換や合鍵作成は可能なのか」など疑問に思っている方もいるでしょう。
この記事では、ディンプルキーの特徴や仕組み、メリットやデメリット、交換や合鍵の作成方法などを解説します。ディンプルキーへの交換や合鍵作成を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ディンプルキーとはどんな鍵?普及した背景や仕組みを解説
ディンプルキーとは、鍵の表面や側面に大小さまざまな丸いくぼみが彫られている鍵のことです。鍵のくぼみと、鍵穴のピンの形状が一致すると解錠する仕組みになっています。
ディンプルキーは、鍵の側面がギザギザした一般的な「ピンシリンダーキー」に比べ形状や構造が複雑なため、よりセキュリティに優れているのが特徴です。
1990年代後半まではピンシリンダーキーが主流でしたが、当時多発したピッキング犯罪のあおりを受け、各鍵メーカーが防犯性能の高いディンプルキーをこぞって開発・製造・販売しました。さらにディンプルキーは、リバーシブル仕様で鍵の表裏を気にせず使えた利便性の高さも加わり、急速に普及した背景があります。
1-1 ディンプルキーにはどんな種類がある?
鍵メーカー各社がそれぞれディンプルキーを販売していますが、主な種類は次の4つです。
- MIWA
- GOAL
- KABA
- MUL-T-LOCK(マルチロック)
MIWAやGOALなどの大手鍵メーカーのディンプルキーは、防犯性が確かな事から特に普及率が高い鍵になります。
また下記のようなKABAやMUL-T-LOCK(マルチロック)などの鍵も防犯性能が高く、品質も確かです。
ディンプルキーのメリット
ディンプルキーのメリットは「防犯性が高い」「耐久性に優れている」の2点です。ここからは、ディンプルキーが従来の鍵と比較してどのように違うのかも併せて、メリットを詳しくご紹介します。
2‐1 防犯性が高い
ディンプルキーのメリットは、従来の鍵よりも不正解錠に強く、高い防犯性を実現できることです。
鍵の側面にギザギザがあるタイプの鍵は、鍵穴のピンの数や向きに限界があるため、鍵パターンもある程度限定されてしまいます。対してディンプルキーは、鍵の側面だけでなく表面にも複数のくぼみがあり、鍵穴のピンも鍵のくぼみの数や大きさ、深さに合わせて作られるためより複雑な構造です。鍵パターンは理論上、数十億から数千億の数に上るとされています。
さらに、ディンプルキーは鍵穴のピンも頑丈な作りで、バンピングや破壊解錠なども困難です。さまざまな不正解錠に強い作りに強化されていることが、ディンプルキーの防犯性を高めています。
2-2 耐久性に優れている
ディンプルキーは耐久性に優れているのもメリットです。
鍵の側面がギザギザしたディスクシリンダーやピンシリンダーは、長年使用していると摩擦によって形状が変わり、鍵が回らなくなる場合があります。ギザギザの部分がすり減り上手く回らない状態で、無理に開けようとすると折れる場合もあるため注意が必要です。
ディンプルキーは丸いくぼみの形状で摩擦が少なく、従来の鍵よりも頑丈な作りになっています。使い続ける中で鍵がすり減って開かなくなったり、折れたりする心配はほとんどないでしょう。
ディンプルキーのデメリット
ディンプルキーのデメリットは次の3点です。
- 複製費用が高い
- すべての鍵の防犯性が高いわけではない
- くぼみに汚れがたまりやすい
それぞれ解説します。
3-1 複製費用が高い
ディンプルキーの複製費用は、種類や防犯性能によっても異なりますが、多くは従来の鍵よりも高くなります。優れた防犯性や耐久性を実現するためには、ディスクシリンダーやピンシリンダーよりも高度な技術や機械性能が求められるためです。
また、ディンプルキーは複雑且つ精密に作られているため、複製には時間がかかることも踏まえておきましょう。
3-2 すべての鍵の防犯性が高いわけではない
「ディンプルキーがあれば空き巣対策は万全!」と思いがちですが、すべてのディンプルキーが優れた防犯性を誇るわけではありません。製品によってピンの数や素材の質などが異なるため、防犯性を高めるには鍵パターンが多いものや、耐ピッキング性能に優れるものを選ぶ必要があります。
新築の建物に多く採用されているディンプルキーですが、万が一に備えて鍵以外の防犯対策も合わせて検討し安全性を強化しましょう。物件を選ぶときは、ディンプルキー以外の防犯設備が設置されているかに注目することも大切です。
3-3 くぼみに汚れがたまりやすい
ディンプルキーの表面や左右の丸いくぼみには、ほこりやゴミなどの汚れが溜まりやすくなっています。鍵が汚れた状態で使い続けていると鍵穴も汚れてしまい、鍵を開閉しにくくなる場合があるため注意が必要です。
鍵のくぼみに溜まった汚れは、使わない歯ブラシや掃除用ブラシなどで落としましょう。定期的に掃除してきれいにしておくことが、鍵穴トラブルの防止になります。
ディンプルキーに交換する方法
自宅の鍵をディンプルキーに交換するには「自分で行う」「業者に依頼する」の2つの方法があります。ただし、自分で交換作業を行うのは失敗するリスクもあるため、不安な場合は業者に依頼しましょう。
賃貸の場合は事前許可が必要です。自己判断で勝手に行わないよう注意しましょう。
4-1 自分で鍵交換作業を行う
インターネットやホームセンターでシリンダーを購入し、工具を使い自力で鍵の交換作業を行います。すべて自分で行うため、交換費用を安く抑えることが可能です。
シリンダーを購入するにはドアや鍵に合ったものを選ぶ必要があります。合わないシリンダーだと無駄になってしまうため注意しましょう。また、シリンダーを取り替える際には工具を使用するため、扱い慣れていないと上手く交換できない可能性もあります。
ディンプルキーを自分で交換するには、鍵に合ったシリンダーを選ばないと使えないことや、工具を使った作業が必要なことを踏まえて検討しましょう。
4-2 業者に依頼する
自分で交換するのに少しでも不安がある方は、専門の業者に依頼する方法がおすすめです。費用はかかるものの、プロがシリンダー選びから取り付けまですべて対応してくれるためスムーズに交換できます。
交換にかかる費用はディンプルキーによっても違いがありますが、希望の予算に合わせ防犯性も含めて相談しながら検討できます。シリンダー選びで間違えて余計な費用が発生したり、取り付けに失敗したりする心配がないのもメリットです。
ディンプルキーの合鍵を作る方法
ディンプルキーの合鍵を作るには次の3つの中から選ぶ方法があります。
- ネットで注文する
- お店で作ってもらう
- 思い切って鍵穴(シリンダー)ごと交換する
それぞれ解説します。
5-1 1.ネットで注文する
ディンプルキーの合鍵は、インターネットで注文できます。作成の手順は次のとおりです。
- 合鍵の注文を受けたショップが鍵メーカーに発注
- 鍵メーカーがメーカー純正の合鍵を作成
- 3~4週間で合鍵が届く
インターネットでの注文は、店舗に出向く必要がなく、忙しい方にも便利な方法です。鍵メーカーが合鍵を作成するため品質が保証され、鍵穴に上手く差さらない、回らないなどのトラブルの心配もありません。合鍵の作成費用は¥2,000~4,000円程度が目安です。
「俺の合鍵」では、メーカー純正の合鍵をスムーズに提供する管理体制で、高品質の合鍵を作成しています。
5-2 2.お店で作ってもらう
ディンプルキーの合鍵は、お店で作ることも可能です。ただし、ディンプルキーは高度な技術や機能を備えた機械が必要なため、合鍵作成後に上手く開けられない、鍵が抜けないといったトラブルが生じる可能性もあります。
店舗によっては作成が難しい場合もあるため、出向く前にディンプルキーの合鍵作成が可能か確認すると良いでしょう。
5-3 3.思い切って鍵穴(シリンダー)ごと交換する
使用している鍵が古い、失くしてしまったなどの場合は、思い切ってディンプルキーを鍵穴ごと交換するのも方法の一つです。鍵穴ごと交換してしまえば、ほとんどの製品に予備の合鍵が2本以上付属しています。最新のシリンダーに交換すれば、合鍵が手に入るのと同時に防犯性を高められるのもメリットです。
鍵穴ごと交換する場合はシリンダー代の他、業者に交換を頼む場合は別途費用がかかることも踏まえておきましょう。
ディンプルキーの合鍵はトラブルが発生しやすい?
ディンプルキーはセキュリティの高さから、ピンシリンダーキーより複雑な構造です。そのため、店頭で合鍵を作る際は職人さんの技術や機械のセッティング状況によってトラブルが発生することがあります。作った合鍵で「差さらない・抜けない・閉まらない・開かない」などの不具合が生じたり、ひどい場合には鍵穴が壊れたりすることもあるのです。
また、ディンプルキーの中には鍵メーカーが特許を保持しているものがあります。その場合は店頭での合鍵作成ができないため、店頭で受付をしてメーカーからの「お取り寄せ」になることも理解しておきましょう。
ディンプルキーをなくしてしまったときの対処法
ディンプルキーをなくして開けられなくなったときは、パニックになることも少なくありません。落ち着いて行動するためにも、対処法を押さえておきましょう。
まずは鞄の中や服のポケット、車の中や歩いてきた道など、心当たりのある場所を探します。交番や立ち寄った店に届いている場合もあるので連絡してみましょう。
賃貸やマンションでディンプルキーをなくしてしまい見つからない場合は、管理会社に連絡しましょう。管理会社が鍵業者への依頼を手配してくれたり、マスターキーを持ってきて開けてくれたりするケースもあります。鍵はセキュリティ管理の問題もあるため、なくしてしまった場合は管理会社への報告を忘れないことが大切です。
まとめ ディンプルキーの合鍵は純正品の注文がベスト!
ディンプルキーはセキュリティに優れ丈夫なメリットがある一方で、複製費用が高い、防犯性は鍵の種類によって変わるなどのデメリットもあります。複雑な構造のディンプルキーは高度な技術を要するため、合鍵作成での鍵トラブルを避けるなら純正品の注文がおすすめです。
インターネットからの合鍵注文は、ショップが鍵メーカーに発注する方法で純正品のディンプルキーが作成できます。「俺の合鍵」ならインターネット注文で高品質の鍵を作成できるため、ディンプルキーを検討している方はぜひご利用ください。
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