領収書　レシート　俺の合鍵　スペアキー

お店に行ってお会計を済ませた後「領収書下さい」

と言ってレシートの代わりに手書きの領収書を、お店でわざわざもらっている方も多いことでしょう。

ではなぜ、レシートではダメで、領収書だったらいいのでしょうか？

実は、経理実務の現場ではレシートが経費として認められないケースなど、税法上ではまったくと言っていいほどありません。

世にはびこる、レシート・領収書に対する誤解、そして手書きの領収書がはらんでいる問題とは何か？！

レシートは領収書じゃないの？？

「レシートは正式な領収書ではない」と思い込んでいる人も多いのではないでしょうか？

しかし、実は店でもらうレシートも、立派な領収書なのです。

試しに、皆さんのお手元にあるレシートを見みてください。大抵のレシートには、「領収書」や「領収証」とタイトルがあると思います。

また、量販店のなかには「当店のレシートは公的な領収書として使えますのでご安心ください。」と掲示しているところもあります。といっても、公的な領収書として 税務署などから特別な許可をもらっているわけではありません。そうでもしておかないと、お客さんの「領収書下さい」による、レジで大渋滞が巻き起 こってしまうことになるでしょう。

レシートは経費に認められない？？

「手書きの領収書じゃないと経費に認められないのではないか？」とおっしゃる方もいます。

経費に認めるかどうかを判断するのは、最終的には税務署です。ということで、最寄りの税務署に聞いてみました。

「手書きの領収書をもらうのを忘れてしまったのですが、お店のレシートでも経費に認められますか？」

これに対する相談員の回答は、「経費に認められるかどうかは、あくまでも使った目的である勘定科目の明確化です。領収書の体裁はまったく関係ありません。」とのことでした。

手書きの領収書でないと経費に認められないというのはありません。

手書きの領収書の大問題

まず、経理の観点からすれば、支出の中身が分からない手書きの領収書では、経理処理ができないことがあります。領収書を見ただけでは、パソコン本体代なのか、消耗品代なのか、書籍代なのか、文房具代なのかなど、明細が全く分からないからです。

「手書きの領収書をもらわないと、経費の精算をしてくれない」という会社にお勤めの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

税務署や監査法人がいくらオッケーでも、会社の経理部がダメだと言います。ダメだと言わないまでも、なるべく手書きの領収書を入手することを進めている会社は、多く存在しているのが実情です。

理由その１：レシートのイメージ

昔から言われているのは、レシートだと会社の経費なのか社員の個人的な支出なのかが分からない、これに対して、手書きの領収書だと宛名も書いてあるし、会社の経費であることが明確でわかりやすい、というものです。

平たく言うと「レシートだと、何となくプライベートっぽく見えてしまいますよね」というところでしょうか。

確かに、レシートの最大の欠点は 宛名書きが無いので個人で使ったか？法人で使ったか？レシートだと誰が支出したのか証明できないのです。

でもそれを言ったら、手書きの領収書も同じことです。店員は、領収書の宛名を書くのにいちいち本人確認など全くしてません。単にお客さんに言われた通りに宛名を書いているだけです。その気になれば、子供が「株式会社◯◯◯」の宛名で領収書をもらうことだって可能と言うことになります。

理由その２：昔からの慣習

今から何十年も前、今ほどレジの性能 が良くなかった時代には、レシートには店名や品名の記載がろくになく、レシートだけでは領収書としての役割を果たせなかったものと推測されます。そこで、 レシートとは別に手書きの領収書を正式な領収書としてもらう慣習が、おそらく出来上がっていったのでは無いかと思います。

これからは「領収書」をもらうの止めませんか。

飲食費のレシートに、タバコ代、ビール代や日本酒代などが出ているからといって、経費にならないのではと心配する必要は無いと思います。

今の法人税制では、社外接待費であれば１人当たり５千円までは経費になりますし、５千円を超えても50％は経費として認めてもらえるからです。

レシートで済む話なのに、手書きの領収書をわざわざもらうのは、労力、時間の無駄だと思います。

無意味な手書きの領収書の入手は、忙しい現代人にとって「時間泥棒」と言っても過言ではないと思います。

これからは「領収書」をもらうのは、止めてみませんか。