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地震による二次災害を防ぐために
4月14日、夜に家でテレビを見ていたらニュース速報が流れ、九州地方で大地震が起きたのを知りました。
この時点では現在のような被害が出ているとは知る由もありませんでした。
その後、時間の経過とともに情報が増え、熊本県の現況を知ることとなります。
熊本地震
熊本地震(くまもとじしん)は、2016年(平成28年)4月14日(木)21時26分以降に熊本県と大分県で相次いで発生した地震。
気象庁震度階級では最も大きい震度7を観測する地震が4月14日夜(前記時刻)および4月16日未明に発生したほか、最大震度が6強の地震が2回、6弱の地震が3回発生している。
日本国内の震度7の観測事例としては、4例目(九州地方では初)および5例目に当たり、一連の地震活動において、現在の気象庁震度階級が制定されてから初めて震度7が2回観測された。
また、熊本県益城町で観測された揺れの大きさは計測震度6.7で、東北地方太平洋沖地震の時に宮城県栗原市で観測された揺れ(計測震度6.6)を上回り、国内観測史上最大となった。
また、一連の地震回数(M3.5以上)は内陸型地震では1995年以降で最多となっている。
(出典元:Wikipedia)
4月23日現在のライフラインの現状
2016年4月14日および16日に発生した熊本地震の被害により、ライフラインは復旧の見通しが立たないこともあり、熊本県を中心に6万人以上が避難生活を続けています。
・当時の電気45万戸停電、 現在仮復旧済み
・当時水道断水戸数39万6600戸、 現在水道断水戸数4万2200戸
・当時都市ガス供給停止戸数10万884戸、 現在都市ガス供給停止戸数8万5404戸
熊本に関連する知人2人との会話
16日土曜日朝、心配になって熊本に関連している知人2人に連絡をしてみました。
知人A(神戸の馬肉の焼肉店の経営者)との会話
筆者 「今回の熊本大地震は大変でしたね。そちらの影響はどうですか?」
知人A「どうもこうもないよ。馬肉の供給会社が益城町だから、馬肉の供給が途絶えてしまって。復旧の目途も立たないんだよ。」
知人Aは長年の夢であった飲食店を開いて2年が経っているところでした。
お店も軌道に乗り、まだまだこれから!というときにこのような状況に・・・。
なんとか1日でも早く復旧できることを願うばかりです。
知人B(熊本の鍵屋さん)との会話
筆者 「すみません、ご連絡遅くなりまして・・・。ご家族の安否はいかがでしょうか?」
知人B「大丈夫ですよ!ありがとう!でも県に勤めている知人は、寝ずに対応をしているみたいで大変みたい。」
知人B「それに熊本市内の鍵屋さんは、この地震による影響で『マンションの玄関が開かない』などの対応に追われて大忙しだよ。」
筆者「大変な時に電話してすみませんでした。でもご家族が無事で何よりです。負けないでやってください!」
後述しますが「耐震丁番」という地震対策を行っていない住宅は、今回の地震の被害により扉を開けることができなくなり、鍵屋さんはその対応に追われて大変とのことでした。
地震発生後の「二次災害」とは?
今回どうしてもお話をしたいのが、地震発生後に起きる「二次災害」についてです。
地震発生における二次災害の一つに扉が開かないことによる「閉じ込め」があります。
地震の揺れによって扉とと枠を接続している部品に歪みが生じ、扉を開けることができない等のトラブルが発生することがあるのです。
扉が開けられないということは、部屋の中に閉じ込められ、逃げ出すことも難しく、さらには外から助けに行くのも困難ということになります。
知人の話によると、このようなことが今回の熊本地震でも多く発生することになってしまったようです。
地震によって玄関の扉が開かない場合
扉が開かない場合は取り乱さず、まず落ち着いて扉の開け閉めの向きを確認してください。
いつも使っている扉だからと言っても大きな地震の直後は誰でも取り乱しているものです。
引いて開ける扉をずっと押していて「開けられない!」と思っていたなんてことも意外とあるものです。
押して開ける扉の場合
通常であれば扉は手の押し引きだけで開けることができますが、歪みが生じている扉はその程度の力では開きません。
押して開ける扉の場合は、体全体を扉に預けながら足の力を使って押してください。
注意点としては、助走をつけて扉に飛び込んでいくように全身で当たりに行くのは余程の緊急性がない場合は控えましょう。
ケガをする恐れがありますし、扉がますます歪んで開けられなくなる可能性も考えられます。
引いて開ける扉の場合
引いて開ける扉の場合も足で踏ん張るように全身の力を使って後ろに引いてみてください。
気を付けて欲しいのは、後ろに重心を置きすぎると、扉が開いたときにそのままの勢いで後ろに転倒してしまう恐れがあります。
力の加減を調節するか、倒れても大丈夫なように、床に座布団や布団などでクッションを敷いておきましょう。
またドアノブに過度な力が掛かると取れてしまう可能性もあるので気を付けてください。
注意点!
素人判断で、ドライバーなどで鍵穴や錠前、ハンドルなどを取り外すのは止めましょう。
プロの人が現場に到着し、ドアを開けようとしても必要な部品がないとかえって厄介なことになりかねません。
押して開ける場合も引いて開ける場合も、絶対に無理はしないようにしてください。
全身の力を使っても開けられない場合は自力では無理だと判断して、助けを呼ぶようにしましょう。
このような非常時の場合、鍵屋も地震の影響で電話がパンク状態ですので、落ち着いて何度も連絡をしたほうがいいでしょう。
地震による二次災害を防ぐためには?
もしもの時に備えて扉の丁番(蝶番)の部分を「対震丁番(たいしんちょうばん)」に変えておくことをお勧めします。
地震の振動によって扉と枠が歪み、玄関ドアが跳ね上がったり、垂れさがったりします。
「対震丁番」は、内部の圧縮スプリングが扉の枠の歪みに追従することで、扉をより少ない力で開けることができるのです。
従来型の通常の丁番(蝶番)は、たった1度の傾きでも安易に玄関ドアが開かなくなったりします。
地震が起きた時に、扉が開かずに逃げ遅れたり、二次災害に巻き込まれたりという最悪の事態を防ぐためにも耐震丁番に変えておきましょう。
まとめ
地震が発生したらまずはテーブルの下や物が落ちてこない場所で体を低くし、身の安全を確保しましょう。
その次に火の元の確認をし、ガラスの破片などでケガをしないようにスリッパなどを履いてから逃げ道の確保をしましょう。
地震は第二波、第三波が来る可能性もあります。
扉を開けたら、スニーカーなどやボム性のスリッパなど「滑りにくい」ものを扉の下の隙間に挟んだり、開けた扉が閉まらないように大きな荷物などで固定してを置いて、扉が塞がれないように逃げ道を確保してください。
その後状況を見て、近くの公園や指定の避難所に避難しましょう。