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鍵桐?糸輪に違い鍵?「家紋」にも使われていた鍵
みなさんは「鍵」が「家紋」の図案に採用されていたことをご存知でしょうか?
実は家紋って意外なものをモチーフにしたものが多いんです。
その中でも本日は「鍵の家紋」について紹介していきたいと思います。
鍵って家紋にも使われていたの?
現代でもそうですが、昔から鍵は「大切なものを守るもの」という認識があり、富や魔除けの象徴として家紋に用いる家がありました。
そのため鍵を家紋として使用する家は少なくなく、「鍵紋」というジャンルまで成立しています。
鍵紋ってなに?
鍵紋とはその名の通り、明治以前まで使われていた鍵の形状を家紋として図案化したものです。
家紋は、モチーフにするものによって「〇〇紋」という呼び名で種類分けされています。
たとえば桐紋・梅紋・桜紋・銀杏紋・扇紋・桔梗紋・亀甲紋などがあります。
鍵紋はそのうちの一つに数えられるほど、家紋として用いられていたということになります。
鍵紋に使用されている鍵の形
いざ鍵紋を見てみると何か違和感を感じませんでしょうか。
鍵紋に図案化されている鍵の形ですが、私たちの知っている鍵の形と違います。
これは明治以前の鍵が「直角に曲げたような金属の棒に柄(持ち手)がついている」ものが主流だったためです。
明治以降に西洋の文化が日本に流入するようになると、私たちに身に覚えのある西洋の鍵が拡がることになり、この昔の日本の鍵がひっそりと姿を消していくことになります。
鍵紋の種類は?
確認出来る鍵紋の種類は全部で9種類です。
鍵だけの家紋もあれば、もう一つ何かを組み合わせたような家紋もありました。
それぞれ意味があるようなのですが、調べた限りで紹介させていただきます。
鍵
出典元:家紋市場
昔の鍵と「紐」を組み合わせた鍵紋です。
紐は「結ぶ」もので縁起が良いので、家紋としてよく用いられた様です。
鍵桐
出典元:家紋市場
こちらの鍵紋は珍しく「西洋の鍵」で図案化されています。
鍵が3つ横に並んでいますが、これはかつて高貴な家柄のものが使用していた「五三の桐」という家紋を模してのことです。
違い鍵
出典元:家紋市場
昔の鍵を2つ交差させた鍵紋です。
二つ鍵菱
出典元:家紋市場
2つの鍵を菱型に図案化した鍵紋です。
丸に鍵
出典元:家紋市場
鍵と「丸」の鍵紋です。
丸はただの装飾だったり、本家と分家を分別するためのものだったりしたようです。
丸に瓢箪鍵
出典元:家紋市場
こちらも「鍵桐」と同じく、西洋の鍵を図案化した鍵紋です。
子孫繁栄などの意味がある「瓢箪(ひょうたん)」が模されています。
丸に房付き鍵
出典元:家紋市場
房付きの鍵と丸の鍵紋です。
糸輪に違い鍵
出典元:家紋市場
鍵と「糸輪」の組み合わせの鍵紋です。
糸輪とはその名の通り「輪の形をした糸」のことで、鍵紋だけでなくいろいろな家紋に用いられていたようです。
中輪に房付き鍵
出典元:家紋市場
鍵と糸輪を少し太くした「中輪」の鍵紋です。
まとめ
鍵紋を使用する家は多くあったようですが、明治以降に西洋の鍵が拡がるとともに昔の鍵が廃れ、鍵紋を継ぐ家も減っていったようです。
そのため鍵紋を使用していた家の記録が少なく、現在では「平氏良文氏流の土肥氏」が確認できる記録として残っているようです。
日本のみならず、昔のヨーロッパでも同じように魔除けや幸運を呼び込むものとして、使用しなくなった鍵をアクセサリーとして身に付けたりする文化もありました。
古今東西とわず鍵は大きな役目を背負ってきたのですね。
ちなみにこちらの記事では「鍵モチーフ」の意味について紹介しています。興味のある方はをご覧ください。
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