家の鍵を忘れたことに気付かず出かけてしまい、玄関のドアが開けられず家に入れなくなることも少なくありません。オートロックマンションの鍵を忘れた場合は、エントランスが開けられず困ることもあるでしょう。
この記事では、家の鍵を忘れた時の玄関ドアを開ける方法、オートロックの鍵を忘れた時の対処法などを解説します。外出先で家の鍵やオートロックの鍵を忘れた場合や、紛失した時の対応方法もお伝えするので、ぜひ参考にして下さい。
目次
家の鍵を忘れた際に玄関ドアを開ける方法
家の鍵を忘れると「家に入れない!」と慌ててしまいますよね。しかし、鍵がなくても玄関ドアを開ける方法はあるので、慌てずに行動しましょう。
ドアを開ける方法を3つ紹介します。
家族や同居人が帰ってくるのを待つ
家族や同居人と一緒に暮らしている場合は、誰かが帰宅するまで待ち、鍵を開けてもらいましょう。既に家族や同居人が家にいるなら、電話やメールをして中から開けてもらえば入れます。
家族や同居人に鍵を開けてもらい家に入れたあとは、鍵を家のどこに置き忘れたのか確認しておきましょう。家の中でも鍵が見つからないと、次の外出時に困る可能性があるためです。
ただし、家族や同居人が帰宅するまでに時間がかかり、待っていられない場合もあります。帰宅を待てない状況の時は、次に紹介する方法で対処しましょう。
鍵業者に依頼する
戸建ての鍵を忘れてしまい、家族の帰宅が遅くて入れない場合は、鍵業者に依頼して解錠してもらう方法もあります。
鍵開けに要する時間は、現場に到着してから30分程度が目安です。自宅近くの鍵業者であれば、それほど待たずに家に入れるでしょう。
鍵業者に依頼する場合の作業料金は8,000~20,000円程度です。鍵開けの難易度が高く、特殊な手段が必要な場合ほど高くなります。
作業料金とは別に、現場に向かうガソリン代や駐車料金などを含めた出張費がかかることも。依頼時間が深夜帯だと、深夜料金が上乗せになるケースもあります。
大家さんや不動産管理会社に連絡をする
マンションやアパートなどの賃貸物件の鍵を忘れてしまった場合は、鍵業者に依頼する前に、大家さんや不動産管理会社に連絡しましょう。
大家さんや管理会社の多くは合鍵を持っており、連絡をすれば開けてもらえる可能性が高いためです。加入している火災保険によっては解錠サービスが付いており、保険適用で安く鍵業者を利用できるケースもあります。
深夜の時間帯で連絡がつかない場合は、契約書などに書かれている鍵紛失時の対応方法を確認しましょう。
賃貸物件は借り物のため、焦って自己判断する前に決まりを確認したり、所有者に相談したりしてから行動することが大切です。
家の鍵を自分で開ける方法
戸建ての玄関ドアの鍵を自分で開けるには、鍵業者が使う以下のような解錠方法があります。
- ピッキング
- バンピング
- サムターン回し
- カム送り
- 破錠
ただし、これらの解錠方法はプロが使うテクニックのため、素人が自力で開けるのは簡単ではありません。自分で開ける方法の参考として紹介しますが、リスクが高いため鍵業者に依頼するのが無難です。
ピッキング
ピッキングは、細い棒状の専門道具を鍵穴に差し込み、鍵穴内部のピンを押して解錠する方法です。
一見、素人でもできそうに見えますが、正しくピッキングするには専門道具が必須なのに加え、指先でピンの位置を把握する技術が求められます。
しかし、ピッキング防止法により、一般人の専門道具の所持は禁止されているため、手軽に購入できるものではありません。
ヘアピンのような細いもので代用するのも困難なため、下手に試さない方が無難です。
バンピング
バンプキーと呼ばれる鍵を鍵穴に差し、ハンマーで叩いた衝撃で解錠する方法をバンピングといいます。
ピッキングのような技術が要らず比較的簡単な方法ですが、解錠するには鍵穴に合ったバンプキーが必要です。バンプキーがなければできないため、手軽な方法とはいえないでしょう。
サムターン回し
サムターン回しは、ドアスコープやドアポストなどを外してL字の棒を差し込み、サムターンを室内から直接操作して解錠する方法です。
ただし、ドアスコープやドアポストなどがない場合は、インパクトドライバーでドアに穴を開ける必要があります。腕を通せるくらいの穴を開ける場合には、犯罪防止のため解錠後にドアごと交換が必要になるため、別途で費用がかかる可能性が高いでしょう。
カム送り
カム送りは、鍵穴ではなく錠ケースを操作して解錠する方法です。
鍵穴のカールと呼ばれる部分をペンチや針金などで操作し、室内側の錠ケースがわずかに露出する場合、カム送りの方法で解錠できる場合があります。
特殊な工具は必要としませんが、解錠途中で針金が折れたり、錠ケースの隙間に入り込んで故障したりする可能性があるため、素人には難しい解錠方法です。
破錠
破錠は、鍵穴やドアを壊し、直接錠ケースを操作して解錠する方法です。インパクトドライバーやマイナスドライバーなどが必要ですが、方法が分かれば比較的簡単に行えます。
ただし、破錠後は鍵の開け閉めができなくなるため、鍵穴やドアの交換が必要です。緊急時であればやむを得ない方法ですが、すぐに交換できない場合は避けた方が良いでしょう。
家の鍵を忘れた時に自力で玄関ドアを開けても大丈夫?
さまざまな解錠方法を紹介しましたが、専門道具が必要だったり、技術がないと壊れてしまったりするため、素人が行うのは難しいものばかりです。
鍵のプロでない限り、鍵を開けるのは失敗するケースやリスクの方が高いため、自力で開けるのは極力避けましょう。
鍵穴やドアが壊れてしまった場合、別途で交換費用がかかるだけでなく、賃貸物件なら賠償金を請求されることもあります。
また、どの解錠方法も周囲から見れば怪しく、犯罪者と勘違いされて通報される可能性も少なくありません。
家族の帰宅を待って開けてもらうか、鍵業者に依頼するのがベストな方法です。賃貸物件の場合は、事前に大家さんや管理会社に連絡するのも忘れないようにしましょう。
中学生や高校生の子どもが家の鍵を忘れた場合はどうすればいい?
中学生や高校生の子どもが家の鍵を忘れてしまうケースも考えられます。
子どもが家に入れなくなった場合は、すぐに家族に連絡してもらうよう事前に伝えておくことが大切です。
未成年が鍵業者へ依頼する際は親の同意が必要なため、家族が外出中に子どもが一人で対処するのは難しいでしょう。
鍵を忘れたという連絡をもらえれば、帰宅を早めたり、どこで待っていてもらうか伝えたりできます。子どもが鍵を持ち歩く際は、忘れた時はすぐに連絡し、家族の帰宅を待ってもらうよう話し合っておくと安心です。
オートロックの鍵を忘れてマンションの中に入れない時の対処法
部屋の鍵はあってもオートロックの鍵を忘れ、マンションの中に入れなくなってしまうケースもあります。
オートロックの鍵を忘れた場合は、次に紹介する3つの方法で入ることが可能です。
家族や同居人に開けてもらう
家族や同居人と住んでいるなら、連絡して開けてもらいましょう。連絡が取れなくても、他の住人に知り合いがいる場合は、お願いして開けてもらえれば入れます。シェアハウスや社宅なども同様です。
ただし、家族や同居人が外出中で開けられず、他の住人に依頼する場合は時間帯に注意しましょう。早朝や深夜などは迷惑になることもあるため、時間を考慮する必要があります。
マンションの住人が通るのを待つ
マンションのエントランスなら他の住人も通るため、誰かが来るのを待って一緒に入らせてもらう方法もあります。
その際は、事情を説明し、マンションの住人であることを伝えて了承を得ましょう。身分を証明できるものを見せるのも有効です。
何も言わず黙って後ろをついていってしまうと、不審者と勘違いされる可能性もあります。他の住人とあまり会わない場合や、大人数が住むマンションだとお互いを認識していないことも多いため、怪しまれないよう気を付けて行動しましょう。
大家さんや不動産管理会社に連絡する
家族や同居人に連絡がつかず、他の住人と一緒に入るのも難しい場合は、大家さんや不動産管理会社に連絡しましょう。
大家さんや管理会社はオートロックのマスターキーを持っているため、連絡が取れれば開けてもらえます。鍵を忘れてしまった時のために、事前に連絡先を控えておくのがおすすめですが、分からない場合はエントランスの近くの掲示板などに書かれていることもあるため確認してみましょう。
オートロックの鍵を忘れた時の注意点
先に紹介した対処法以外の間違った行動をすると、他の住人や管理会社とトラブルになる可能性があるため注意が必要です。
オートロックの鍵を忘れた時の注意点を4つ紹介します。
自力で開けようとしない
オートロックの鍵を、ピッキングなどの手段で無理やり解錠しようとするのはやめましょう。
自力で鍵を開けるのは、鍵の専門知識や技術を持った人でないと困難です。解錠を試みても失敗する可能性が高く、破壊してしまう危険も少なくありません。
オートロックを壊してしまうと賃貸物件の防犯性が下がり、他の住人の出入りにも迷惑がかかります。修理費用を請求されたり、他の住人と顔を合わせるのが気まずくなったりする恐れもあるため注意しましょう。
エントランス以外から入ろうとしない
低層階に住んでいる人なら「外壁や塀などを登ればマンションの中に入れる」と考えるかもしれません。
しかし、マンションの外壁や塀などから中に入ろうとするのはリスクが高い行為です。
他の住人や近所の人にその姿を目撃されると、不法侵入を試みる不審者と間違われ、通報される可能性があります。
さらには、途中で手や足を滑らせて落下し、大ケガをする危険もあるため、エントランス以外から入ろうとするのはやめましょう。
非常開錠ボタンを利用しない
オートロックの近くに設置された非常開錠ボタンは、地震や火災などの緊急時にドアが開かなくなった際に使用するものです。鍵を忘れた時に利用するためのものではないため、マンションの中に入れないからと安易に押すのは避けましょう。
非常開錠ボタンを押すとドアは開くものの、マンション全体に緊急を知らせるアラームが響き渡り、警備員が出動する事態になることもあります。
他の住人や大家さん、管理会社、警備員など、さまざまな人に迷惑をかけてしまうため注意しましょう。
許可なしで鍵業者に依頼しない
マンションのエントランスは住む人全員の共有部分のため、個人で鍵業者に依頼しても解錠はできません。
エントランスの所有権は、大家さんや管理会社が持っています。そのため、鍵業者に依頼するとしても、大家さんや管理会社の許可を得た上で立ち会いが必要です。
オートロックの鍵を忘れてしまった場合は、大家さんや管理会社に連絡し対応してもらいましょう。
家やオートロックの鍵を忘れないための対策
家やオートロックの鍵を忘れないためには、日頃からの対策が大切です。
おすすめの対策方法を紹介するので、ぜひ心がけてみて下さい。
自宅の決まった場所に鍵を保管しておく
鍵の置き場所がバラバラの人は、決まった鍵の置き場所を用意して保管するようにしましょう。
自宅のあちこちに鍵を置いていると、外出前の慌ただしさで鍵を忘れたまま出かけてしまいがちです。鍵が目に入る場所に置いておけば出かける前に気付けるため、うっかり忘れるのを防止できます。
保管場所におすすめなのは、出入りする玄関近くの目に入りやすい場所です。例えば、玄関のドアや壁に鍵フックを付ける、玄関の物置台に鍵専用の収納ボックスを作るなどして保管しておくと良いでしょう。
外出前に鍵をきちんと持ったか、その都度確認する
外出前に鍵を持ったか、その都度確認することも大切です。
歯磨きのあとに荷物チェックをする、靴を履く前に持ち物を確認するなど、普段から習慣にしておくと鍵を忘れにくくなります。
荷物の準備が終わっていたとしても、外出前には必ず鞄の中をチェックして鍵を持ったか確認しましょう。
鍵だけでなく、財布やスマートフォンなどの貴重品も一緒に確認するようにすれば、鍵以外の忘れ物も防げます。
中学生や高校生の子どもには一声かけておく
中学生や高校生の子どもに鍵を持たせる場合は、外出時に鍵を持ったか一声かけ、本人だけでなく家族も確認すると安心です。
外出中に鍵を落としてしまう可能性も考え、チャック付きのポケットや、鍵にリール付きキーホルダーを付けて鞄の内側にしまうなどの工夫もすると良いでしょう。
万が一、鍵を忘れてしまった場合には、すぐ家族に連絡するよう伝えておくことも大切です。家族が家に戻るまでどこで待つか、すぐに連絡が付かない場合はどうするかなど、さまざまなケースを想定し、事前に対処法を話し合っておきましょう。
外出先で家の鍵を忘れた・紛失した場合の対処法
鍵を忘れずに持って出かけても、外出先に鍵を置き忘れたり、どこかに落としたりして失くしてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
外出先で鍵を紛失した場合の対処法を解説します。
心当たりがある場所を探す
鞄の中を探しても鍵が見つからない場合は、その日に通った道や立ち寄った場所を振り返り、心当たりがある場所を探してみましょう。
駅や商業施設、オフィスなど、一日の行動を思い出し、落とした可能性がある場所を探してみると見つかることもあります。
自宅の近くであれば再度確認しに行けますが、遠くて向かうのが難しい場所は電話して問い合わせるのがおすすめです。見つからない場合は電話番号を伝え、見つかった際に連絡をもらえるようお願いしておきましょう。
遺失届を提出する
心当たりのある場所を探しても鍵が見つからない場合は、なるべく早めに警察署へ遺失届を提出しましょう。
遺失届には氏名や電話番号、住所の他、鍵を失くした日時や場所、鍵の色や形などの特徴を記入します。警察署に鍵が届いて見つかった際に、遺失届の情報と照合して連絡をもらえるため忘れずに提出しましょう。
拾得物の保管期限は3ヶ月間です。遺失届の提出が遅いと手元に戻らない可能性があるため、早めの提出を心がけましょう。
不動産管理会社や大家さんに連絡をする
マンションやアパートの場合は、鍵を忘れた時と同様に、不動産管理会社や大家さんに連絡しましょう。
鍵を紛失したことを伝えれば、ほとんどの場合はマスターキーやスペアキーで開けてもらえます。
勝手に鍵業者に依頼するとトラブルになる可能性もあるため、まず先に大家さんや管理会社に連絡し、一時的な対処方法を相談するのがベストです。
鍵交換を依頼する
外出先で鍵を紛失した場合は、誰かに悪用される危険性があるため鍵交換が必要です。
自宅の合鍵を持っていて家に入れたとしても、失くした鍵が見つからない限りは鍵交換を依頼しましょう。
マンションやアパートの鍵を紛失した場合は、大家さんや管理会社の判断のもと、鍵交換や防犯対策などが必要になります。自身で鍵業者に依頼して勝手に鍵交換してはいけないため、必ず大家さんや管理会社に相談しましょう。
外出先で家の鍵を忘れない・紛失しないための対策
外出先では、誰もが鍵を置き忘れたり、紛失したりする可能性があります。うっかり失くして後悔しないために、普段からどのような対策をしておくと良いのか押さえておきましょう。
紛失防止タグを利用する
紛失防止タグとは、鍵を外出先で失くしてしまった時に、どこにあるのかを知らせてくれるアイテム。
鍵を紛失した際にGPS機能で落とした位置を把握したり、音を鳴らして鍵の場所を知らせたりする機能が備わっています。なお、紛失防止タグを使用するには、スマートフォンとの連携が必須です。
外出先で鍵を紛失した時以外に、自宅で鍵が見つからない場合にも役立つため、いざという時のために付けておくと良いでしょう。
鈴つきのキーホルダーをつける
紛失防止タグよりも手軽に対策したい人は、鈴付きのキーホルダーをつけるのがおすすめです。
鈴付きのキーホルダーを付けておけば、落としても音で気がつきやすいため紛失防止に役立ちます。
鍵を単体で持ち歩いていると、うっかり落とした際に気付かないことがほとんどです。鈴つきのキーホルダーは100円ショップなどで購入できるので、鍵につけておくと良いでしょう。
電子錠に交換する
予算がある場合は、電子錠に交換するのも方法の一つです。
電子錠は、鍵の代わりにカードや暗証番号、指紋認証、タッチキー、スマートフォン操作などで解錠します。中でも暗証番号や指紋認証、スマートフォン操作の電子錠なら、鍵が必要無いため失くす心配がありません。
ただし、電子錠に交換するには、設置費用や電子錠本体などの費用がかかります。電子錠はセキュリティが高いものの予算がかかるため、交換する際はしっかり検討して決めましょう。
鍵のトラブル対策のために合鍵を作成しておくのもおすすめ
鍵を家に忘れる、紛失などのトラブル対策には、合鍵を作成しておくのもおすすめです。
合鍵を持つメリットや作成方法を解説します。
家の合鍵を作成するメリットや方法
家の合鍵を作成し、常に鞄に入れておくことで、以下のようなメリットがあります。
- 万が一の時にも家に入ることができる
- 元鍵を劣化させる心配がない
合鍵を鞄にいれておけば、家に入れず家族の帰りを待ったり、鍵業者に依頼したりせずに家に入ることができます。ただし、外出先で鍵を紛失したまま見つからない場合は、合鍵があっても防犯対策のため鍵交換が必要です。
また、普段は合鍵を使用して元鍵は家に保管しておけば、元鍵の劣化を防げます。合鍵を作りたい時に、劣化のないきれいな状態の元鍵を使えば精度の高い合鍵を作成できるため、鍵トラブルを防ぐことが可能です。
合鍵を作成する方法には、街の鍵屋やホームセンター、ネット販売店などがあります。合鍵から合鍵の作成は鍵穴とのズレが生じやすいため、必ず元鍵から作りましょう。
家の合鍵を作成するならネット販売店がおすすめ
家の合鍵を作成するなら、インターネット販売店への注文がおすすめです。
街の鍵屋やホームセンターと違い、インターネット販売店なら店舗に出向かなくても注文できます。自宅のインターネットから空いた時間で手軽に注文でき、取り扱う鍵の種類が多いのもメリットです。
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まとめ 家の鍵を忘れた時は適切な方法で対処しよう!
家やオートロックの鍵を忘れてしまった時は、家族の帰りを待つ、不動産管理会社に連絡するなど、適切な方法で対処しましょう。
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